ぐい呑み、酒器、抹茶茶碗、湯のみ、片口鉢、作家 萩原啓蔵 の陶芸作品をご紹介しています。
オンラインショップ | sitemap



「 陶芸家雑感(エッセイ) 」 に関する記事一覧

【002】啓蔵語録(その1)

 ・よく陶芸を「何年やっています」と年数を云う人がいる。
  毎日休みなく作らない限り年数は云うな。
 
 ・一流歌手は百曲、二流歌手は五十曲を、三流になると十曲を一年中歌っ
  ている。レパートリーのない陶芸家も然りである。
 
 ・給料が上がったら小使い銭をあげる、と云っても「今」あげられなけれ
  ば(給料が上がっても)あげられない。
  陶芸も然り。下手でも「今」作ってあげなさい。
 ・「常に青春であれ」と聞かされた。
  自分の仕事に資金を惜しんではならない。
  身の回りを削っても投資しないと、良い作品は作れない。
 
・昔から「一.焼き、 ニ.土、三.細工」と言われている。
  しかし、焼成が良く、細工が良くても、土が良くないと良い作品はでき
  ない。
  女性のお化粧でもモチ肌でないと、化粧が映えないのと同じ。
 ・土は生き物。
  雨の日、寒い日は云うことを聞いてくれない。
  晴れの日、暑い日は乾きすぎてすねる。
  それでも作者は黙々と作る。
                 (次号につづく)

【001】作る側からのうつわ・・・原点 

抹茶茶碗 萩原啓蔵
うつわを作る際の原点として私は、次の事を心がけております。


先ず重さ・・・
ぐい呑み、飯茶碗など、片手で持つものは250g以内、
抹茶茶碗など両手で持つものは450g以内として、
日用食器は、使いやすく、洗いやすいこと、そして艶があって滑らかに、
他方、鑑賞用の器は、マット(つや消し)の方が飽きがこないのではないでしょうか。


うつわへのこだわりとしては・・・
 形———単純にして動きがあること
 土味——-粘土にシャモット(焼粉)や石粉などを入れ、それによって 地肌を荒々しく趣を出す
 景色——-釉薬の塗り重ねによって豪快に窯変を出す
 手触り—–持った時の感触(細かい、粗い・・)
 映り具合—造形と表面装飾のマッチ
 侘び寂び—なんとも言えない古色蒼然たる味わい

 以上の思いに少しでも近づけるよう日々研鑚に励んでいます。
 作品からそういう想いをお伝えすることができればうれしく思います。

 

《用語説明》
    *景色   表面の模様など。
         (例)茶席で、良い抹茶茶碗などを「景色がよい」とほめることがある。
    *映り具合 陰影のこと








Copyright © 2024 keizogallery (陶芸家 陶芸作家 萩原啓蔵)


トップへ戻る