先般  色ガラス破片を用いて装飾することを説明しましたが、この技法は平面に利用できても立体には施行しにくいものです。
そこでガラス粉を用いた釉薬として立体にも応用できる釉薬の作り方を説明いたしましょう。


この方法は今までの色ガラス破片を用いるだけでなく、カイラギ釉の基本にもなる釉薬の作り方です。

 先ずガラス破片を粉末にする必要がありそのガラスの粉を長石を準備します。
材料店でガラス粉、ビーズ粉としての商品も販売されていますのでそれを利用してもよいでしょう。

基本となる長石には、ソーダ長石やカリ長石があります。
釜戸長石、対州長石、益田長石などはソーダ長石と呼ばれ貫入釉、カイラギ釉、柚肌釉、虫喰い釉などに用いられます。

 準備した材料を、長石90:ガラス粉10の割合で60メッシュのふるいにかけフノリやCMC、またはデキストリンなどの糊と混ぜ合わせ、中華なべの中で粉がねばりのある状態になるまで幾度も練り合わせます。それを素焼きの試験品に塗ることによって釉薬の硬さが体得できます。

硬くて塗りにくい、また、やわらかくても駄目です。
これを杓がけして乾燥するのを待ちます。
着色したい場合には、色釉を塗ります。上掛釉にも貫入、カイラギ、虫喰い釉、それぞれに相性のいい釉薬があり、それで出来具合が決まります。
 先ずなんどか試験をして、失敗を繰り返しながらも基礎を磨いてください。
これがカイラギ釉を作り出す原点にもなります。




                     



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