先般ガラス釉の使い方について記しましたところ、多くの愛好者の皆さんに喜ばれもう少し詳しい説明が欲しいとの要望がありましたので再度作り方の説明をいたします。

〔1〕粘土で皿の板作り(タタラ作り)をします。

〔2〕〔1〕を裏返して両面をきれいにヘラがけ(仕上げ8mm位に)します。

〔3〕下地が出来ましたら紋様を入れます。 描いてもいいし、レースをあてて凹凸をつける、好きな模様をコピーして 乗せ、上から点描写する(1~2mmのけずり模様を出す)、木の葉っぱを置いて叩いて模様を作り出す..  など工夫次第でいろいろできると思います。

〔4〕下準備ができたところで。好みの皿(陶器、プラスチック、ガラスなんでもよい)に乗せて乾かします。大事なことは「底になる面は必ず平面にする」ことです。

〔5〕少し大きめの作品を作りたいと思う時のコツは
   ・たらいの表面に布を張る。(太鼓の皮を張る要領で)
   ・張り方は布をかぶせて、たらいの周りを紐でしっかり結ぶ。
   ・底面となる部分にはベニヤ板等の水平な木片を入れておくと、
    その部分が水平に成形されるので高台などがつけやすくなります。
   ・水平に張った布の上に〔3〕のタタラ板を入れ、軽く押さ形を整えて乾燥させます。
    粘土の重みで、布がたるみ自然な曲面ができるでしょう。


 実際にやってみるとそれほど難しくはありませんが、文章では説明が難しく感じられるかもしれません。わからないこともあるでしょうが、何回か失敗を繰り返している中から自分なりの面白い作品ができると思います。
 
 さて素焼き後、いよいよガラス片を皿に置いていくのですが、その前に作品全体に透明釉か乳濁釉を塗ります。
その後、配置していくガラスに合わせて色のコントラストを考えながら、色釉を塗ります。
透明なガラスを使う場合には、呉須(ごす)細い線を描いてみると綺麗です。いろいろ試してみてください。
ガラス瓶を破砕する時は、紙袋等をかぶせてハンマー等で叩きます。怪我をしないようくれぐれも気をつけてください。
ビール瓶の茶、ウィスキー瓶の緑、焼酎瓶の空、薬品瓶の赤、空、透明のガラスは、色別に空き缶等おに分けておき、使用する場合は必ずピンセットを使います。重ねて怪我のないよう、ご注意ください。

いろいろ試してみてください。皆さんのよい結果をお待ちしています。

200409
生徒さんの作品です。
陶芸歴は浅いのですが、ガラスをうまく使った作品に意欲的に取り組んでいます。

写真はまだ素焼きの段階ですが、アジサイをモチーフにしている作品で、ガラスの色が混じらないようにするためにたくさんの工夫がされています。



                     



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