【046】うつわを植木鉢として使う
随分前にも書きましたが 「うつわの用途は固定のものではない。使う人にうつわを大事にする心がありさえすればアイディア次第で、どのように使われても構わない。」と思っています。
例えば「有が田や」で商品として出している楕円皿を物を食する「皿」として使うか、生け花の花器として使うかはそれぞれ「使う人の感性」でしょう。大事にして頂ければ、それだけで作った立場としてはうれしく思います。
古くなってしまった場合でも、工夫次第では、また趣きのあるものになります。うつわを植木鉢として使う場合をご紹介しましょう。
うつわ(抹茶碗)を「やわらかな面(クッションになるもの)」の上に(ここでは赤いふかふかした座布団)に乗せています。
クッションの上に新聞紙を敷き「十字ドライバー」を「金槌でトントンと軽く」たたきますと意外にも簡単に穴が開きます。
※啓蔵作品でいえば「啓蔵」印の押されている部分が開けやすいです。
※場合によっては2,3箇所穴を開けるとよいでしょう。
※磁器は、かなり難しいのでお勧めしません。
実際穴を開けた後の抹茶碗の様子(5箇所開けました。)
あとは通常の要領で、植物を植えます。
実際に寄せ植えをしている写真ですが、直径7cm高さ7cmくらいの小鉢を使っています。
(左手前:ユキノシタ、中央奥:ヤブコウジ、右手前:タマゴケ)
余談ですが、山野草は「うつわに合わせて成長する」と言われています。
本来、地植えであれば背が高くなりますが、写真の山野草はそれなりにバランスをとって成長しているのがわかるでしょう。不思議にも思いますが、植物の適応能力の高さ、たくましさを感じます。
ささやかなことですが、機会がありましたらぜひお試しください。