抹茶茶碗 萩原啓蔵
うつわを作る際の原点として私は、次の事を心がけております。


先ず重さ・・・
ぐい呑み、飯茶碗など、片手で持つものは250g以内、
抹茶茶碗など両手で持つものは450g以内として、
日用食器は、使いやすく、洗いやすいこと、そして艶があって滑らかに、
他方、鑑賞用の器は、マット(つや消し)の方が飽きがこないのではないでしょうか。


うつわへのこだわりとしては・・・
 形———単純にして動きがあること
 土味——-粘土にシャモット(焼粉)や石粉などを入れ、それによって 地肌を荒々しく趣を出す
 景色——-釉薬の塗り重ねによって豪快に窯変を出す
 手触り—–持った時の感触(細かい、粗い・・)
 映り具合—造形と表面装飾のマッチ
 侘び寂び—なんとも言えない古色蒼然たる味わい

 以上の思いに少しでも近づけるよう日々研鑚に励んでいます。
 作品からそういう想いをお伝えすることができればうれしく思います。

 

《用語説明》
    *景色   表面の模様など。
         (例)茶席で、良い抹茶茶碗などを「景色がよい」とほめることがある。
    *映り具合 陰影のこと

                     



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