【003】啓蔵語録(その2)
・いつも美しいものに感動する心を持ちたい。
釉薬作りに没頭する時が「一番楽しい夢」をみる。
・釉薬は「手品」種を明かすわけにはゆかぬ。
自然の土石、自然の灰、数種の薬品を混合して作り出す。
相性が良いもの・悪いもの、発色の良いもの・悪いもの、密着の良いも
の・悪いもの、すべて人間と一緒。好きな人と結婚させたい。
・不可能を可能にするのが陶芸の道。
できませんでは通用しない。
・作品は・・・
見た目は重厚、持ったら軽い、が理想的。
持ち上げて判断できる初心者作品。
・陶芸には書道と似たところがある。
機械で大量に作るのが楷書。
手造りのくずれた型が草書。
折角綺麗に作って曲げてしまうのが行書。
・工芸、書道など「芸」や「道」のつく仕事には限りが無い遠い道。
完成の日はやってこない。